老犬とポラロイド

いつまでも続いてほしい、でも決して長くはない、老いゆく愛犬との大切な日々。

<54> 今年も一緒にゴーヤチャンプルー

 苦味野菜大好きマインのために今年の夏もゴーヤのプランター栽培をした。昨年の初挑戦に続き2回目。狭いベランダゆえ、今年も一苗勝負である。

 昨年、近所の花屋で売れ残りの1株が100円だったのを軽い気持ちで買ってきて、結構楽しめたものだから、今年は最初からやる気満々。わざわざ地下鉄に乗って沖縄県のアンテナショップに出向いて、じっくり苗を選ぶという力の入れようだった。

 結果としては、昨年とは別の意味で楽しかった。昨年は葉っぱのしげり方はしょぼかったが、実は結構大きいのができた。今年は実のつき方はイマイチだったけれど、葉っぱはワサワサしげって、やり方を工夫すればかなり立派なグリーンカーテンになっただろうなと思うほどだった。ゴーヤは葉っぱの形がとてもかわいいし、細いツルを器用にくるくる巻きつけて、上へ上へと伸びていくのもたのもしい。顔を近づけるとムワッと緑の匂いがするのも癖になる気持ちよさだった。

 

f:id:bassotto:20180917100859j:plain

ワサワサの葉っぱの中にマインサイズのゴーヤが!

 

 実のつき方については、この夏の暑さが問題だったように思う。南国野菜といっても、都会のベランダの暑さは南国の暑さとは別物。とくにうちのベランダは空気の抜け道のない作りで、エアコンの室外機の熱がもろにこもってしまう。もちろん(?)この夏、エアコンはほぼ24時間稼働。その夏の盛りの間、ゴーヤはぐったりするようなことはないにしても、花はつけなかった。ゴーヤには申し訳ない環境だった。

 それでも、手のひらに収まるくらいのマインサイズのゴーヤは全部で6個収穫できた。そしてこの週末、おそらく最後になりそうな2個を収穫して、マインの大好物のゴーヤチャンプルーにした。老犬仕立てなので、ゴーヤは薄切りにしたのをさらに細かく刻み、豚肉はミンチ肉、お豆腐も1センチ以下の角切り、卵は炒り卵ふう。

 

f:id:bassotto:20180917101140j:plain

ゴーヤチャンプルーというより、ゴーヤ入り炒り卵 (^^;;

 

 去年もこうして一緒に食べて、来年も一緒に食べようねと言いながら、やや心細くなったことを覚えている。健康不安があったわけではないけれど、すでにいつ何があっても、急に調子が悪くなってもおかしくない年ではあった。老犬にとって1年後はかぎりなく遠い、想像できない未来である。

 そんなことをメソメソ言いながらも、マインは大きく調子を崩すこともなく、しっかり秋を越え、冬を越え、春も越えて、厳しかった夏も終わりを迎えようとしている。老化は少しずつ進んでいるけれど、その速度は私が十分についていけるほどゆっくりで、私は落ちついてマインを見ていられる。2週間に1回、星野先生に鍼灸や食養指導をしてもらっているほかは、病院に行くこともなかった。ありがたいことだと思う。

 そして本犬、ゴーヤチャンプルーを一気食いで完食した17歳の夏。 

f:id:bassotto:20180917101158j:plain

一度も顔をあげなかったので、こんな写真しか……(^^;;

 まちゃん、今年もゴーヤおいしかったね。来年はプランターもう1つ買ってきて2株やってみる? また一緒に食べるんだよ。

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。
ランキング参加しています。下のバナーをクリックしていただけるとうれしいです。

にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ

にほんブログ村 犬ブログ 老犬・高齢犬へ