老犬とポラロイド

いつまでも続いてほしい、でも決して長くはない、老いゆく愛犬との大切な日々。

<28> 夏のペアごはんはネバネバと苦味野菜

 家庭菜園が趣味の父から、モロヘイヤやオクラが届くようになった。

 ネバネバした食べ物は苦手だったが、40を過ぎた頃から食べたら身体の調子が良くなるのがわかるようになった。同時に味も好きになった。今から思えば、かつては何が嫌だったのかわからない。

 父のモロヘイヤはスーパーで売っているのより何倍も葉が大きくて、茎まで柔らかい。オクラは全く筋を感じない。

 ネバネバ成分のムチンは肝臓や腎臓の機能も強化するらしいので、マインにもせっせと食べさせている。相変わらずリパーゼとASTの数値は高い。普通であれば「肝炎」と診断される結果がずっと続いているが、元気で食欲もあるので、かかりつけの動物病院の先生も「様子見でいいでしょう」と言ってくれている。こういう柔軟な対応はとてもありがたい。  

 ネバネバ野菜は納豆と一緒に。マインは納豆も喜んで食べる。今年は納豆にトマトが合うことも発見した。細かく刻むほど納豆と絡んで美味しい。ネバネバ食材を数種類かけ合わせると豪華版になる。飼い主用には冷やししうどんやざるそばの具にもなる。

 

 父からは、ゴーヤやピーマンも届く。 マインは苦い野菜も平気。それどころか、ゴーヤはいたく気に入っている様子だ。

 苦味のある食材は夏を乗り切るのに良いらしい。毎月、漢方薬局からもらうイスクラの情報誌「チャイナビュー」にちょうどそのことが書いてあった。

 

苦味には、主に2つの効能があります。1つは「体内の余分な熱を冷まし、炎症を抑える」こと。発熱、ほてり、皮膚炎。膀胱炎、胃腸炎などの症状によく使われます。もう1つは「体に溜まった湿(余分な水分や汚れ)を取り除く」こと。下痢や軟便、食中毒、ジュクジュクする皮膚トラブルなどに用いられます。

 

f:id:bassotto:20170807125420j:plain

 実は今年、自分でもベランダでゴーヤを育てている。話に聞いていたほどには簡単にはできないが、先日ようやく1つ収穫した。それもgoogle先生に教わった人工受粉だ。たくましいはずのゴーヤのわりにはなんとも軟弱な話だが、虫もいないのでは仕方ない。

 去年はマインにはゴーヤチャンプルが大受けだったが、年齢的にタンパク質を控えた方がいいらしいし、炒める時に油を使うのも、先日、おそらくオリーブオイルで焼いた野菜を与えすぎて、おなかの調子を悪くさせたこともあったので今回は却下した。

 飼い主用にはさっと茹でて薄切りにして、ささみと豆腐と一緒に中華風のたれであえてサラダにすることにした。

 マインはたれであえる前の段階を、ささみと豆腐控えめで。チャンプルでなくても、グイグイ来てくれた。それどころか、ささみや豆腐よりゴーヤを先に食べてしまう。本当にゴーヤそのものが好きらしい。なんだ、ゴーヤチャンプルでなくてもよかったのか。

 その実が1つぶら下がっていた時、そのゴーヤの株はすべての精力をその実に捧げていたようで、ツルは伸びず、葉も黄色くなって来ていた。その姿は健気ですらあった。15センチくらいで早々と収穫したのは、そのためでもある。

 収穫してから追肥をすると、少し元気を取り戻したようだ。また人工受粉もしてみた。ベランダでできたゴーヤをこの夏、もう一度、マインと食べたい。

 

 

 

お読みいただき、ありがとうございました。
ランキング参加しています。下のバナーをクリックしていただけるとうれしいです。

にほんブログ村 小説ブログ エッセイ・随筆へ

にほんブログ村 犬ブログ 老犬・高齢犬へ