老犬とポラロイド

いつまでも続いてほしい、でも決して長くはない、老いゆく愛犬との大切な日々。

<27> 山芋にうれしい効果いろいろ?

 久しぶりにおなかの調子を崩したのをきっかけに、高齢になってからの消化吸収をサポートする食材はなかったかと考えていて、山芋を思い出した。そこで朝晩、すりおろしたのを大さじ1杯くらい足してみると、なかなかいい感じでうれしい。もちろん、うちの16歳5ヶ月の老犬、マインの話。

 とはいっても、山芋は初めてではない。むしろ、かつては必ず入れている食材だったが、ここのところ「なんとなく値段が高いな」と感じて、使っていなかった。(高いといっても、マインが食べる量は知れているのだから、そんなセコイことを言わなくてもいいのだ。私は時々、妙なところでバランス感覚を失う)

 山芋について、あらためて調べてみたが、その滋養強壮作用から「山のうなぎ」という別名があることは初めて知った。生薬としては「山薬」と呼ばれ、さまざまな処方に用いられているらしい。

 東洋医学的な効き目はというと、「気血水」のうち、「気」を上げ、「水」を補う。つまり、元気になるし、体が潤う。連動して血の巡りも良くなる。

 五臓でいえば、消化に関わる「脾」、呼吸に関わる「肺」、成長・生殖・老化に関わる「腎」を強くする。したがって、消化吸収が良くなり、喉や口や肺の渇きがおさまり(咳にも効くらしい)、さらには老化防止にもなるとのこと。

 たしかに食べさせてみると、最初に期待していた消化吸収の面にとどまらず、いろいろと「山芋効果かな?」と思うことがあった。

 まず、口の中の粘性が改善された気がする。高齢になってから、口の中がネバネバすることが多くなり、それが気持ち悪いようで、しょっちゅう口をくちゃくちゃさせていた。

 でも、山芋のおかげで口の中が潤ったのか、寝ている間に目を覚ましてまでくちゃくちゃということがなくなった。ぐっすり眠れているように見える。

 それに、「気」が上がることに関係があるのか、最近増えていた「ちー」の失敗が減った。少なくとも、かなり惜しいところまでは行く(これでも喜ぶのに値する)。

「なぜ、こんなところで?!」ということがないのは、ぼんやりしがちな頭が少しはっきりしたのかもしれない。「腎」は泌尿器にも関わっているから、その効果もあるだろうか。

 もうひとつ、東洋医学的なことではないが、マインにとってよかったのは、フープロでペースト状にしたごはんに山芋を混ぜると、全体が「モッタリ」とまとまるので、歯に食べかすが残りにくいことだった。とりわけ「マインによかった」というのは、マインの調子を全体的に大きく左右する歯周病の悪化を少しでも抑えられるかもと思うからだ。

「モッタリ」と「とろとろ」の間くらいにしておくと、舌で舐めとって、するっと吞み込む感じになる。これなら、歯がなくなっても、呑み込みや舌の動きが悪くなってもいいかもしれない。

 どれも劇的な改善ではないし、偶然もあるのだろうけれど、衰えることばかりが目につくなかで、なんとなく良さそうなものが見つかると、それだけでも結構うれしい。

 山芋は手放せない食材になりそうである。これほどいいことづくめなら、マインのためにせっせとすりおろしを小分け冷凍するだけでなく、私も食べたほうがいいのだろうけれど、なんだか1パック買ってくると、決して我慢するというわけではなく、ついつい全部マイン用にしてしまう。

 

 

 

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