<46> 老犬トリミング事情
ひさしぶりにマインのトリミングをしてもらった。最近はかかりつけの動物病院にお願いしている。
最近は、というのは、マインが10歳の時に今の場所に越してきてから去年までは、トリマーさんが一人でやっている近所のサロンに連れていっていたのだ。丁寧で上手で、何よりマインがそのトリマーさんになついていたので頼りにしていたのだが、去年、その方が体調を悪くされて閉店してしまった。
近所には他にもトリミングサロンが2軒あったが、その時、マインはすでに16歳で、新規では受け入れてもらえなかった。というわけで、去年からかかりつけの動物病院に行くようになったのである。
前に住んでいたところの近くなので、地下鉄で二駅先になるのだが、他に選択肢はない。というより、最後の拠り所だ。(ちなみに、これまでは地下鉄で行っていたが、今回はマインの負担を考えてタクシーで行き来した。私がタクシーを使うのは、マインの用事だけである。)
本当は私が自分でちょこちょこできればいいのだが、もともと苦手なうえ、マインが高齢になってきて、ますます難しくなってきた。特に嫌がるようになったのは目や耳が悪くなってからなので、やはりこわいのだろう。わからなくはない。最近、マインがどんな世界にいるのかと思って、自分の目や耳をふさいでみるのだが、実にこわい。
でも、かかりつけの動物病院に時々顔を出しておくのは悪くないと思っている。というのは、H先生に鍼灸をしてもらうようになってから、そこに行くことはほとんどなくなってしまった。つまり、実質的にはマインの主治医の先生はH先生なのだが、往診で来ていただいているので、夜中や緊急時に何かあった時に駆け込むことはできない。それができるところは別に持っておきたい。
その点、かかりつけの動物病院はマインが8歳の頃から診てもらっているし、かつて外泊を伴う仕事をよくしていた時はホテルもよく利用していたので安心できる。最近は鍼灸で調子がいいことも話してあって、「それならいいですね」と言ってもらえるので助かる。
そういう意味では慣れている場所ではあるのだが、今回、マインはこれまで以上に疲れたようで、家に帰ってからは、ひたすら食べ、ひたすら寝ていた(食べて寝てストレスを解消するタイプ)。その日はちょっと触り方が悪いとビクッとしたりもしたので、トリミング中は結構抵抗したのだろう。(動物病院のトリマーさんも苦労されたと思う。トリミングサロンのように断るわけにはいかないのだし)
いずれにしても、高齢になってからのトリミングは負担が大きいのだ。ちょっと方法を考えたほうがいいかもしれない。今までは、行く回数を少なくしたほうがいいだろうと、行くならすっきり短くしていたけれど、むしろ回数を増やして、部分カットだけにする方がマインにとって楽だろうか。あるいは「出張サービス」みたいなものを頼んで家に来てもらうか。
それにしても、サマーカットにしたら、ちょっと前までは、親の欲目で「パピーみたい〜」とか言っていたが、さすがに欲目を割り増ししても、そうは言えなくなった。あたりまえといえばあたりまえ。何と言っても17歳なのだ。上から見ると、首が痩せた。
マインがすっかり回復するまで無理はしないでおこうと様子を見ていたら、結構時間がかかってしまった(途中で「本当にどこか悪いのではないか」と心配し始めるのはおきまりのパターン)。その間に桜は終わりかけている。
今日は朝から顔が元気そうだったので、ちょっと離れた公園まで散歩に出かけてみた。なんとか花びらはまだ地面に残っていて、マインはその上を歩くことができた。一緒に写真を撮ろうとしたけれど、もやもやしたことを考えて(こういう季節ものとなると「最後になったら」と考え始めるのもおきまりのパターン)結局、撮らなかった。来年は……来年は、満開の時に来ようね、まちゃん。
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